事例：心身症 [乳ガン手術の予後]
事例：心身症 [乳ガン手術の予後]
カウンセリング/東京/八王子
初回面談(インテーク)
初回90分のセッション から。
60代女性、乳ガンを患って手術をされた方。
乳ガンが発覚、長年勤めた職場を辞め、片側の神経まで切除する手術に踏み切り、術後７年間が経過した。
「何ヶ月も前から、ここの前を通って看板を見ていました、ずっと気になってたんです。やっと来ることができました。」
とカスタマーカードをご記入いただいた後、冒頭で語っていただきました。
術後７年間は、神経までとったせいか、痛みは他の人から比べると比較的少なくて良かった。
それでも実際には、痛み・むくみなど術後の問題はいろいろあったのだが、親のしつけで我慢強く生きるように言われていたため、術後の定期検診でも医師にあまり弱音や不調を伝えることができずに、ずっと頑張っていた。
それが今年あまりの暑さに、今まで食べなかったアイスを食べるようになったら、太ってしまった。
同じころに家族の入院もあり、一人の生活の中、不安が募り体重・むくみなどの相談を医師に伝えた。
途端に、医師が豹変、急に怒り出したという・・・・・。
文句を言ったわけではない、何か誤解を受けてしまったのかもしれない。
しかし、ただただ怖かった。医師に恐怖を感じ、別の医師を探し始めたとのこと。
20件ほどあちこちあたるが、個人病院ではガンということで、なかなか診てくれない。
22件目にようやく見つけたが、個人病院のため検査になると、前の医師にかからなくてはいけない・・・・・。
セカンドオピニオンで他の病院にかかっていることが気に入らないせいなのか、以前の病院では、検査結果用紙を出してもらえない。
「検査結果をください」と怖くて伝えられない。
それを個人病院の医師に伝えると、またそこでも怒られる。
また、痛み・むくみ・長年の冷えのため、鍼灸の先生のところで鍼をうってもらっていた。
いつものように鍼治療に訪れると、鍼灸の先生は、芸能人で乳がんを患っていながらブログで、頑張っている方を疎ましく思っているのか、ひどいことを平気で言う。
同じ病気を持っている自身に向けた言葉に聞こえて、ますます人を信じられなくなってしまった。
いろいろな場面で、どんどん言葉にできなくなって、居場所がなくなっていく・・・・・。
「先生【私は生きていていいのか】とまで考えてしまいました」
「しかし、入院している家族の後見人ですので、私は死ねないんです。」と語られました。
セッション（傾聴とケアから開始）
傾聴技法で、傾聴・受容・共感しながら、身体からのケアをインフォームド・コンセントで行い、話を続けて聞きながら、身体に触れていく。
自律神経調整療法は、手をそっと身体に触れ施術する。身体の内側が緩み、全身に流れができ、深部の痛みやむくみは消えていく。
ガチガチだった身体は、動かして確認していくとすっかり柔軟になり、長年苦しんでいたという冷えた身体は、「温泉に入ったあとのように顔も身体もポカポカです。」とのこと。
「これでまた頑張れます！」とおっしゃられるお言葉に、
「ここからはもう頑張る必要はありませんよ」
「心理学では、『努力逆効果の法則』と言います。人間の意識領域は頑張る 【顕在意識】 はどんなに努力しても1割未満しか使えない」
「残りの9割以上を使う、頑張らない 【潜在意識】・【無意識】を使う方法は、リラックス・楽しむ・ゆったりなどが大切です」とお伝えすると、
「もう頑張らなくていいんですね！」と嬉しそうに仰られる。
「今後は、お話をお聴きしながら、その方法をお伝えしていきます」
「また、心と身体を、今日のように内側から緩めていくと、自然治癒力によって、ご自身の心と身体は回復していきます」
「リラックスして、生き生きと生きていかれるよう、進んで参りましょう」と結びました。
カウンセリング・傾聴技法・などの心理療法、及び、自律神経調整療法など身体療法は様々にありますが、あくまでも道具でありツールです。
人間なかなか、今この瞬間、マインドフル 【今この瞬間を生きる】 に生きていくのは難しい。
【過去にとらわれ、未来を心配する】方がほとんどです。
心理カウンセラーの役割は、【過去に縛られている今の自身の解放をする】
マインドフルを目指します。
上記のように、今を生きることの大切さは誰でもわかっています。
頭で分かっても心が受け取れないのが人の心でもあります。
過去の話を触れるのは、過去と今の認識をしていただき、過去を終わらせることのために行います。
＊医師、鍼灸の先生のお話は、クライアント様の感じていらしたお話のまま、載せたものです。
